IT用語集【デジタル/アナログ】とは

”分かっているようで本当は分からないのに、あたかも分かったフリして使っている言葉シリーズ”やるわよ？

では「デジタル」について教えて。

そうね、「デジタル」といえば、コンピュータ関連の技術といったイメージを持っている人が多いかもね。ただ正確に答えられる人はなかなかいないわ。

じゃあちょっと今日は「デジタル」に関して深堀してみるわね。

デジタルを知るにはもう一つの言葉も一緒に知る必要があるわ。

さて何かしら？

ヒントはデジタルの対義語よ。

正解。じゃあ「デジタル」と「アナログ」も合わせて説明していくわ。

ではまず、「アナログ」からね。

「アナログ」とは「現実世界の出来事や物事を、連続的に表現する方法の事」をいうのよ。たとえば時計を例にとると、アナログ時計の針がゆっくりと動きながら時間を示したり、砂時計の砂が滑らかに流れる様子で時間を計ることが出来るわ。

それに対して「デジタル」とは「現実世界の出来事や物事を、段階的に切り取って数値や記号で表現する方法の事」なのよ。たとえば一般的なデジタル時計は1分1秒ごとに数字が切り替わるわ。

でも例えば、20時14分15秒の次は20時14分16秒になるけど、細かい話をすると15秒と16秒の間には無限に多くの瞬間が存在するわ。15.1秒、15.2秒、さらには15.3333秒など、連続的な時間の流れは無数の微細な変化が含まれているのよ。

そうなの。でも、デジタル時計の表示では、この連続的な流れを一定の間隔で切り取って表現するの。このような表現の仕方は離散的（りさんてき）と呼ばれて、連続的な変化の細部を捉えることは難しいんだけど、特定の瞬間を正確に示すことが出来るのよ。

そうよ、アナログは連続的に表現するのよ。つまり現実世界をそのままに表現するのがアナログなのよ。デジタルとアナログのイメージはこんな感じね。

そうね、デジタルはアナログ情報を部分的に切り取ったもので、その情報を数値でデータ化したものなのよ。

データ化、もしくはデジタル化とも言うけれど、それは連続的なアナログ情報を「2進法」で表現する方法の事ね。

2進法とは「0」と「1」の数字だけで表現する方法の事、忘れたなら下の記事で確認してね。

IT用語集【2進法／2進数】とは

「2進法（2進数）」とは、とは「0」と「1」だけを使って数を表す方法の事です。

hyonnakikkake.com

大雑把に言うと、デジタル化とはアナログ情報をコンピュータが理解しやすいような数字の組み合わせに変換する事なのよ。コンピュータの世界は「0」と「1」の「2進法」の世界だから、連続したアナログ情報を部分的に切り取って、「0」と「1」の数字に変換する事をデジタル化というの。

そうよ。それに対してアナログはこの現実世界そのものをそのまま表現する方法だから、連続的なのよ。

たとえば画像で説明すると。

これは左は私がフリーハンドで書いた文字よ。いわゆるアナログね。

右はデジタルで作った文字よ。一見同じように見えるけど、これを拡大すると。。。

そう、デジタルはアナログ情報を部分的に切り取って数値化すると言ったわよね？

それは人間の感じ取れない範囲はカットしているの。拡大するとカクカクしているけれど、普通に見る分には曲線のように見えるでしょ？

ここでは画像で説明したけれど、音も同じで人間の耳には聞こえない範囲の部分はカットしてデジタル化されるわ。

じゃあ身近なアナログとデジタルを表にしてみるわ。

この表は身の回りでよくみられるアナログとデジタルの事例の一部よ。アナログは連続的な変化を持つもの、デジタルはそれを数値化したものね。

アナログは確かにデジタルが登場する前の技術だから、時系列的に言えばデジタル技術より古いのは確かよね。デジタル技術はコンピュータの普及と共に急速に発展してきたわ。

そうね、じゃあアナログとデジタルの特性を表にしてみるわ。

そうね、現代の生活にデジタルは欠かせないものになってきているわね。

まあね、”あんたもアナログ的な人間”、とか？

確かにデジタル技術はとても生活に便利なものなんだけど、だからと言ってアナログが消える事は無いわ。例えば音楽や芸術の分野ではアナログならではの価値は高まっているのよ。デジタルでは表現しきれないアナログ特有の深い変化や温かみのある表現が重要な役割を果たしているわ。

うーん、まあデジタルもそれなりに勉強して使って、バランスの良い人になってね。

じゃあデジタルとアナログの説明は以上よ。どう、分かったかしら？